使用した材料は次のとおりです。
アクリル板 | 厚さ2mm、10cm×10cm程度 |
カマボコ板 | アクリル板とLEDの固用 |
ネジ | アクリル板の固定用 |
空き箱 | 土台用 |
LED | 弾丸型5mmの青色(超高輝度)×3個 |
抵抗 | 330Ω×3本 |
スライドスイッチ | 電流容量に余裕のあるちょっと大きめ |
電池ボックス | 単三×3本 |
では、作り方です。
まずは、アクリル板を必要なサイズに切ります。これがけっこう手間です。専用のカッターもありますが、私は持っていないので、普通のカッターの背側を使って、何回か削るようにして少し深めに傷をつけます。両面に傷をつけたら、切断位置をテーブルの角に当てて、割ります。こうして切る(割る)と断面が比較的きれいに切れます。とは言え、おおもとの板の端面にくらべると荒れているので、できれば、おおもとの板の端面が下側にくるように切り出すのがよいです。
次に、アクリル板に油性ペンで下絵を描きます。直接油性ペンで描いてもいいですし、紙に下絵(の下絵)を描いてから、その上にアクリル板を載せて、油性ペンでなぞってもいいです。 とにかく、下絵が描けたら、その上をなぞるようにキズを付けていきます。私の子供は、金属製の棒やすりの先を使ってキズを付けていきました。カッターの先や、カッターの背側などでキズをつけられます。
線ではなく面で光らせたい場合には、マスキングテープなどでマスキングして、紙やすりで削るといいです。その他、「くもりガラススプレー」を使うというワザもあります。全てキズをつけ終わったら、下絵を消します。アルコールで拭くか、消しゴムで擦るかするときれいに消えます。
これでアクリル板の加工は完成です。次はアクリル板を固定する部品を作ります。カマボコ板を縦(細長くなるよう)に半分に切って、2本の細長い板にします。そして両端にネジ止め用の穴を明けます。
さらに、下の写真のように、LEDを保持するための丸溝を彫ります。私は、2枚の板を合わせて、その合わせ目めがけて、ドリルで穴を空けました。
この2枚の板を使って、上側にアクリル板をはさみ、下側にLEDを差し込みます。
LEDはこんな感じで差し込んであります。
これを適当な空き箱に組み込んで、LEDなどの配線をします。回路図は下のようになります。
LEDを光らせる回路で注意が必要なのは、抵抗です。豆電球と違って、LEDでは必ず抵抗を入れる必要があります。この抵抗の値の計算方法はこちらのサイトが参考になります。ちなみに、LEDは一般的には、足の長いほうがプラス側です(たまに逆のものもあるよです)。
青色LEDの場合、順方向電圧は、製品により異なりますが、一般的には3〜3.6Vくらいの範囲のものが多いようです。例えば、3.3Vとして、抵抗を330Ωとすると、電池×3本の電圧が4.5Vとして、LEDに流れる電流は、
(4.5 - 3.3) / 330 = 0.0036 (A)
という計算で約3.6mAになります。5mmサイズのLEDの定格電流は20mA程度のものが多いですが、今回使ったものは70mAと大電流が流せるものでした。それに対して3.6mAと小さい電流しか流していませんが、それでも十分に明るいです。
回路の結線は半田付けをしました。基板は使わずに空中配線です。配線ができあがると、こんな感じです。
そして完成したのがこちらです。
暗いところで光らせると絵がきれいに浮かんで見えます。
けっこうきれいにできました。
今回の電子工作はマイコンを使っていないので、部品を買ってきてそろえるだけで、できます。ただし、ハンダ付けが必要ですが。
夏休みもあと1週間ほどです。皆様のお子様は宿題すべて終わったでしょうか?夏休みの工作に、こんな電子工作をいかがでしょうか?
(2012/07/29追記)
半田付けをせずにブレッドボードで作る方法をアップしました。
「アクリル板の光る絵 ブレッドボード版」
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興味深く読ませていただきました。ブログにリンクさせて頂きます。
返信削除今年も子供が工作に勤しむ夏休みが目の前になりましたね!
看板直送ドットコムさん、ありがとうございます。
返信削除ブログ拝見させていただきました。確かに、この記事で紹介しているはんだ付けでの作り方は、ちょっと敷居が高いですよね。3月に開催した電子工作教室でははんだ付けを使わないブレッドボードを使って回路を組み立てました。
夏休みになって、小学生が簡単に工作できるように、ブレッドボードを使った作り方も近々アップしたいと思います。
お返事ありがとうございます。
返信削除親御さんの思い一つで、積極的に色々な道具に触れられる子と、危ないから・汚れるからと諸々から遠ざけられる子とで大きな開きができてしまっている昨今。ハンダ付けどころか、カッターひとつ使う提案をするのも躊躇するようになって、なんだかな~と思っていたので、こちらのブログを読んで嬉しくなりました。
子供ってモノヅクリ好きですよねぇ。
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