2011年5月11日水曜日

電子オルゴール(梅)

久しぶりに電子工作ネタです。4月の「ものづくり市」で新作としてデビューしたにもかかわらず、1つも作ってもらえなかった電子オルゴールの作り方を紹介します。6月5日の「ものづくり市」にも出品予定です。

まず、この電子オルゴールの機能を紹介します。
・自動演奏と手動演奏とを切り替えできます。
・曲が4曲入っていて、好きな曲を選んで演奏できます。
・音色が少し本物のオルゴールっぽくなっています。
各音の鳴り始めは音が大きく、その後、だんだん小さくなります。


使用する部品は次の表のとおりです。
マイコンPIC12F683またはPIC12F615
ブレッドボードEIC-301
圧電スピーカーPKM13EPYH4000-A0など
スイッチタクトスイッチ
LED赤色、5mm
抵抗470Ω
電池ボックス単三×2本
電池スナップこんなもの
注)各部品のリンクはは2011年5月現在の秋月電子の商品ページです。

全て秋月電子で、総額500円以内で入手可能と思います。
ただし、このサイトを初めてご覧になる方はご注意下さい。マイコンという部品は、買ってきたそのままの状態では、この記事で紹介するようなオルゴールの動作はしません。電子オルゴールとして動作させるためには、専用の装置でプログラムを書き込む必要があります。

回路図はこちらです。複雑な動作は全てマイコンがやってくれるので、回路は非常に簡単です。


ブレッドボードの配線図はこちらです。


マイコンの左上の赤色の配線で自動演奏と手動演奏を切り替えます。回路図のAUTO/MANのスイッチに対応しています。外すと自動演奏、つなぐと手動演奏です。自動演奏とは、普通のオルゴールのように勝手に曲を演奏してくれる動作モードです。手動演奏とは、演奏スイッチを押すたびに1音ずつ進んでいく動作モードです。自分で楽器を演奏しているような感覚で演奏できます。手動演奏の時には、休符のところでLEDが光ります。自動演奏と手動演奏とは曲の途中でも切り替えることができます。

ブレッドボードの下の方の赤い丸で囲んだ青色の2本の配線で演奏する曲を選びます。 2本の配線をつないだり外したりする組み合わせで、下の図のように4曲を選びます。ただし、4曲目を選んだ場合は、自動演奏モードでは、4曲を順番に、繰り返し演奏し続けます。

マイコンのプログラムはこちらからダウンロードしてください。
<マイコンのプログラム>

マイコンのプログラムにはPIC12F615用とPIC12F683用とがあります。そのままマイコンに書き込む形式のファイルは「hex」フォルダの中に入っています。MikroC Pro for PICで作成したプロジェクトが「12f6**_orgel_auto」の中に入っていますので、ソースコードを見たい方はそちらをご覧ください。

ところで、この記事のタイトルは「電子オルゴール(梅)」となっていますが、(梅)とは「松竹梅」の梅のことでして、実は「梅」の他に、グレードアップ版の(竹)と(松)があるのです。その違いはスピーカーの違いです。この(梅)は安くて駆動回路が簡単な圧電スピーカーを使っています。(竹)と(梅)は少し値段が高くて、追加の駆動回路が必要な電磁スピーカーを使ったものです。電磁スピーカーの方が大きな音が出ます。(松)は後日、紹介させていただく予定です。


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