2012年7月27日金曜日

アクリル板の光る絵 ブレッドボード版

昨年の夏休みに、うちの上の子が夏休みの工作で作った「アクリル板で光る絵」は、はんだ付けで作りました。でも、はんだ付けはちょっとハードルが高い、という方に、ソルダレス・ブレッドボード(以下、ブレッドボートと略します。)を使ってはんだ付けなしで作る方法を紹介します。ブレッドボードについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
→「簡単に回路が作れるブレッドボードの使い方

「看板直送ドットコム」さんのブログでも私のブログを紹介して頂きましたので、せっかくなので、「看板直送ドットコムのアクリル板やさん」からアクリル板を買って、夏休みの工作に挑戦してください。ちなみに、私は「看板直送ドットコムのアクリル板やさん」から購入したことはありませんので、無責任な紹介です、あしからず。

もうひとつ、ちなみに、アクリル板はダイソーでも2mm厚のA4サイズのものが210円で売っています。おそらく、アクリルの品質はプロのアクリルやさんの方がよいような気がしますが、直接比較してなのでわかりません。それと、私のよく行くダイソーのお店では、透明のアクリル板はいつも売り切れで、めったに在庫がありません。

その他、使用する材料は次のとおりです。
アクリル板厚さ2〜3mm、8〜10cm×10〜15cm程度
カラーボードアクリル板とLEDの固用
空き箱回路部分を入れて、アクリル板の下の土台にします。
ブレッドボードEIC-301
LED3mmの弾丸型、高輝度タイプ×3個
例えば青色だとこんなの
抵抗100Ω×3本
電池ボックス単三×3本、スイッチ付き
注)各部品のリンクはは2012年8月現在の秋月電子の商品ページです。

では、作り方です。
まず、アクリル板を必要なサイズに切り出して、それに絵を描きます。
絵は、アクリル板にキズをつけて描きます。キズのつけ方はいろいろありますが、1つは先にダイヤモンドバーの着いたリューターを使う方法で。安いものだとダイソーで630円で売っています。

大人にとっては、このリューターを使う方法が一番簡単なような気がしますが、子供によっては、ちょっと扱いにくい場合があるようです。
そんなときは、先のとがった硬いものを使ってキズを付ける方法もあります。例えば、やはりダイソーで売っているダイヤモンド・ヤスリの先の尖ったタイプのものなど。もっと安い道具は、針金、できればピアノ線などの硬い針金を短く切って、割り箸の先に刺したものも使いやすいです。

絵を描くときの注意は2点。1つは、下から2cm程度は、アクリル板を保持するために空けておくこと。もう1点は、できれば、絵を裏側から描くこと。その方が出来上がって光らせたときにきれいに見えます。

次に、LEDを光らせる回路を作ります。回路図は下のようになります。
 LEDを光らせる回路で注意が必要なのは、抵抗です。豆電球と違って、LEDでは必ず抵抗を入れる必要があります。この抵抗の値の計算方法はこちらのサイトが参考になります。
青色LEDの場合、順方向電圧は、製品により異なりますが、一般的には3〜3.6Vくらいの範囲のものが多いようです。例えば、3.3Vとして、抵抗を100Ωとすると、電池×3本の電圧が4.5Vとして、LEDに流れる電流は、
(4.5 - 3.3) / 100 = 0.012 (A)
という計算で約12mAになります。LEDの定格電流は20mA程度のものが多いです。今回、上の部品表で紹介している青色LEDはハイパワータイプなので70mAと大電流が流せるものですが、そんなに流さなくても12mAで十分明るいです。ただし、LEDによっては10mA以上流してもあまり明るくないものもあります。LEDを選ぶ場合はなるべく高輝度タイプのものを選びましょう。

この回路をブレッドボードに組むと次のようになります。
ここで注意することは、LEDの向きです。LEDは電流の流れる向きが決まっているので、逆向きに接続すると光りません。多くのLEDでは、足(リード線)の長いほうがプラスになっています。 上のブレッドボードの図では、上にLEDのプラス、すなわち長いほうの足がきます。LEDの足は、下の図のように折り曲げて、下に向いている足がブレッドボードに刺さるちょうどの長さになるように切って、ブレッドボードの上にLEDの頭だけがちょうど載っているようなかたちになるようにします。


ブレッドボードの図で上下に出ている赤と青の線は電池ボックスからのリード線です。赤色がプラス、黒色がマイナスです。
この回路が組めたら、一度電池を接続して、スイッチを入れてLEDがちゃんと光るかどうか確認しましょう。

LEDの回路が完成したら、LEDの上にアクリル板を固定します。アクリル板の固定には発泡スチロールなどを使います。手ごろな発泡スチロールがない場合は、やはりダイソーで売っている、カラーボード・厚いタイプ(1cm)というものがよいです。

これを適当なサイズに切って、両面テープなどを使って、下の写真のようにブレッドボードの上、アクリル板がLEDの上に来るよう、そして発泡スチロールでLEDの頭を挟み込むようにして固定します。



横から見た断面図は下の図のようになります。発泡スチロールの下の部分は、抵抗などとぶつかるところは適当に切り欠いてぶつからないようにして下さい。そして、ブレッドボードと発泡スチロールは強力な両面テープで貼り付けています。


下の写真のブレッドボードの回路は、今回紹介しているものと少し異なっていますが、アクリル板の固定の仕方だけご覧ください。



あとは、このアクリル板とブレッドボードを、お好きな箱に組み込めば完成です。下の写真は小さなタッパを使ったものです。
箱の上面にアクリル板が通るスリットを切って、箱の中からアクリル板だけが頭を出すようにして、箱の中にブレッドボードを固定しています。写真では、アクリル板固定用の発泡スチロールの上面に両面テープがついていて、その両面テープで箱の上面の裏側に貼り付けて固定しています。

いかがでしょうか?お子様の夏休みの工作に、是非挑戦してください。暗いところで光らせるととてもきれいです。
私の説明文が拙くてわかりにくいところもあるかと思いますが、わからないところは、お気軽にご質問ください。


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2012年7月21日土曜日

ものづくりART TOWN 出店予定


8月12日(日)に開催される「ものづくりART town」にワークショップ・ブースとして出店することになりました。場所は京都市役所前広場です。↓またまた勝手に画像を取ってきて貼ってしまいました、スミマセン。


この「ものづくりART town」は、前に紹介した下鴨神社糺の森の「森の手作り市」と同じく、ものづくりクロスロード(モノクロ)さんが主催されているイベントです。で、2011年11月から始めて、今回が3回目とのことです。私が出店するのは今回が始めてです。

私の出展内容は「ART」ではないので、ちょっと気が引けるのですが、「ものづくり」には該当しているのでゆるしてもらうことにしましょう。

出展内容は、このブログで紹介しているような、はんだ付けなしで作れるブレッドボードを使った簡単な電子工作です。これまでに「親子で電子工作教室@子供の家」で作っていただいたものの中から、比較的簡単なものを作っていただく予定です。
まだ正式決定ではありませんが、次の4つを作っていただこうと思っています。

7セグLEDゲーム×4
なかよしタッチオルゴール
イライラ棒
LED万華鏡



ただし、いづれも少し簡略化していたり、リンク先に掲載のものと異なる可能性があります。

製作には15扮から30分、もしかするとそれ以上かかる場合があります。ブースは2m×2mと狭く、十分な日除け対策ができないかもしれません。ワークショップ(ものづくり体験)にお越しいただく場合は水、帽子、日傘など熱中症対策をよろしくお願いします。


8月の猛暑のまっただ中、しかも暑い昼間ですが、夏休みの工作を作りにお越し下さい。


ただし、天候によっては、「ものづくりART town」としてのイベントは開催されても、私の出店はキャンセルする場合があります。電子工作は雨に弱いので。ご了承ください。




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2012年7月14日土曜日

7月の「親子で電子工作教室@子供の家」開催しました

通算で第9回目の「親子で電子工作@月見ケ丘子供の家」を開催しました。
今日は、いつものメインアシスタントの上の子が学校のイベントのため不在です。かわりに下の子がアシスタントです。


今日のテーマはデジタル電圧計です。4桁の7セグLEDと20ピンのPICマイコンを使って、部品数がこれまでで最も多く、小さなブレッドボードの上にぎっしりと部品が並びます。

それでも、小学校低学年のお子さんも、親子で協力して、根気よく作っていきました。

こちらは完成して動作チェックです。このデジタル電圧計は、電圧測定の他に、抵抗測定と温度測定もできる多機能テスタなのです。温度センサをにぎって、温度がちゃんと計れるか確認です。

電圧計が完成したら、次は手づくり電池を作ります。10円玉と1円玉を使ったいわゆる11円電池です。


4個重ねて44円で赤色LEDがほのかに点灯します。
上の写真は、本当は1円玉をもう1枚のせると、もう少し明るく光ると思うのですが・・・。ま、一応、光っています。

今日の回路は結構複雑だったのですが、意外にも(と言ったら失礼ですが)みなさん無事回路が動作して、多少、間違った方でも、それほどてこずることはなかったです。
今回のテーマは電圧計と電池という、高学年の理科のような内容で、低学年のお子様には少し難しかったかもしれませんが、今日作った電圧計は、こう見えても、意外とちゃんと電圧が計れますので(当たり前ですが)、これを機会に、電子工作への道にどんどん進んでいってください。


★☆ ★☆ ★ 今後の予定 ★☆ ★☆ ★

日程テーマレベル
9月8日赤外線リモコン・ペンダント
10月20日変な音マシン
11月17日永久ゴマ
12月15日光で遊ぶ〜光の三原色〜
※詳細は後日、当ブログに掲載致します。
※日程、テーマは変更になる場合があります。


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2012年7月9日月曜日

「森の手作り市」へ行ってきました。

昨日、7月8日、京都市左京区の下鴨神社糺の森で開催されていた「森の手作り市」に行ってきました。
前の記事でも書きましたとおり、糺の森は私が子供のころによく遊んだ思い出の場所です。
梅雨ですが、雨も降らず、涼しい曇り空で、ちょうどよいお天気でした。
いつもは静かな糺の森の中に、200の店がぎっしり、お客さんもたくさんで、にぎわっていました。

このブログの右の「お気に入りリンク」でリンクをはらせていただいている木のおもちゃのLet Wood Beさんのお店も、たくさんのお客さんでにぎわっていました。
Let Wood Beさんを始めて知ったのは2010年の丹波アート・クラフトフェスティバルでした。そのときに作品に一目惚れして、友人の出産祝い用に「よっこらゾウ」を購入させていただきました。Let Wood Beさんの木のおもちゃはとても楽しくて、うちの悪ガキたちは、置いてあるサンプルで夢中になって延々と、しかも乱暴に遊びまくるのですが、Let Wood Beの中山さんはとてもお人柄が良く、悪ガキどもを温かく見守って下さいます。ゴメンナサイ・・・。

上の写真は木製のからくりおもちゃです。いろいろな形のカムなどを組み合わせて、楽しい動きをします。私の電子工作教室にも、こういうからくりのおもちゃを取り入れられたらいいな、と思います。木の加工はちょっと無理ですが、何か加工が簡単な素材で、似たような仕組みがつくれないか、考えてみたいと思います。

こちらは、電子工作ではありませんが、豆電球やボルトなどで作った人形です。なんとなく親しみを感じます。こんなのも作ってみたいと思うのですが・・・。

そして、うちの子供たちはCRAFT FARMさんで恐竜や小鳥のおきものに色付けをさせて頂きました。
そして、うちの奥様は、木工房KAJIさんでカエルのタオルクリップを購入させて頂きしました。

次は10月13・14日に第6回森の手作り市の開催が決まっているそうです。
↓また勝手に画像を取ってきて貼ってしまいました、スミマセン。

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2012年7月7日土曜日

森の手作り市


 今日、明日(7月7〜8日)と、京都市左京区の下鴨神社糺の森で「森の手作り市」が開催されます。森の手作り市はものづくりクロスロード(モノクロ)さんが主催で、2010年10月から始めて、年2回くらいのペースで開催され、今回が第5回ということです。↓画像、勝手に取ってきて貼ってしまいました、スミマセン。


 糺の森は、実は私が生まれ育った実家の近くで、子供の頃によく遊んだ思い出のある場所です。でありながら、森の手作り市の存在は最近知ったばかりで、まだ一度も行ったことがありません。

出店者数が、各日、200店と、かなり大規模な手作り市のようです。このブログの右の「お気に入りリンク」でリンクをはらせていただいている木のおもちゃのLet Wood Beさんも8日出展されるようです。そのほか、楽しそうなお店がたくさんあります。食べ物系のお店も多くて、それもまた楽しみです。

是非行ってみたい思っているのですが、今日は残念ながら雨ですね。明日、雨が上がったら行こうと思います。

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2012年7月2日月曜日

LED万華鏡の作り方

6月の「親子で電子工作@月見ケ丘子供の家」で製作した「LED万華鏡」の作り方を紹介します。

回路に使用する部品は次の表のとおりです。
マイコンPIC10F200
ブレッドボードBB601
スイッチタクトスイッチ
LED3mmの弾丸型でお好きな3色
抵抗LEDに応じて100Ω〜1kΩ
ボタン電池LR44×2個
注)各部品のリンクはは2012年6月現在の秋月電子の商品ページです。

LEDは3mmの弾丸型のもので、お好みの色3色を選んで頂ければよいです。5mmの弾丸型でも大丈夫です。私が使ったのは青、緑、赤の3色です。ただし、電池が2個で電圧が約3Vなので、青や緑の場合は順方向電圧が3V程度と低めのものを選ばないとちゃんと光りません。青色の場合、順方向電圧が3.6Vと高いものもあるのでご注意下さい。
それと、なるべく高輝度タイプのものの方がよいです。ボタン電池を使うので、電池容量が小さいので、なるべく電流を少なくしたほうが電池を長持ちさせられます。

回路図はこんなのです。

そして、ブレッドボードの配線図はこんなふうになります。


電池は、LR44に下の写真のように真鍮線(または銅線)を「し」の字形に曲げて、プラス極とマイナス極に貼りつけ、ダブルクリップではさみます。このとき、マイナス極(おへそ側)につけた真鍮線が周囲のプラス極に接触しないように注意してください。またダブルクリップは絶縁のため黒などに塗装されているものがよいです。サイズは15mm程度のものが適しています。

PICマイコンのプログラムはこちらです。ソースはHi-Tech PIC Cのv.9.82です。バージョンが異なると、レジスタの定義名などが微妙に違う場合があるのでご注意下さい。

・バイナリ(hex)ファイル:pic10f200_kaleidoscope.hex
・ソース:pic10f200_kaleidoscope.c

このPICのプログラムでは、3色のLEDをランダムに光らせています。LEDの光り方も、PWM制御で明るさを3段階に変えています。タクトスイッチで動作をON/OFFします。OFFのときはPICはスリープモードになっています。

ブレッドボードが完成したら、万華鏡のに取り付けます。
万華鏡はダイソーの「万華鏡組み立てキット」を使いました。
万華鏡キットの筒の先につけるキャップ(ビーズなどを入れる側)の側面に、LEDを差し込むための穴を3つ開けます。そして、下の図のようにLEDを差し込みます。

万華鏡とブレッドボードを合体させて、このようになります。
LEDの足をブレッドボードにさして、頭を万華鏡にさすのが少し難しいですが、うまく足の形を整形してさして下さい。そして、LEDの頭が万華鏡のキャップから抜けないように、ビニルテープでキャップの周囲をぐるりと巻いて固定します。
上の写真はボタン電池が付いていない状態です。完成形はボタン電池をブレッドボードの両側の側面についています。

あとは、普通に万華鏡を組み立てる要領で、キャップにビーズを入れてフタをして、筒にはめ込みます。そして、筒に3枚のミラーを入れて、覗く側のキャップをして完成です。

覗くとこんなふうに見えます。ただし、この写真では上の回路とは異なりLEDが赤、緑、黄の3色です。




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